この切手がステキ!~新年~
すでに年明けから3週間ほど、話題としては遅ればせながら、フランスの新年切手をご紹介したい。欧米では、新年のお祝いの言葉をクリスマスカードに添えて送ることが一般的で、メインはクリスマス。そのため、カードや切手のデザインも、キリストにちなんだものやサンタさん・ヒイラギやもみの木であることが多く、新年に特化したデザインは少な目だったように思う。
今回の切手は2005年の酉年のときに購入したもので、中国での干支をデザインしたものになっている。シートには十二支が全て表記されていて、日本と中国の干支は同じ。ただ、挿絵からすると、羊はヤギ・猪はブタではないかと思う。このようなちょっとした違いはあれど、中国伝来のものだからアジア圏の干支は似たり寄ったりかと思っていたら、タイやベトナムには猫年があるようだ。聞いたところによるとフランスにも干支があり、猫が入っているらしいのだが、私の周囲のフランス人でそのことを知っている人はいなかった。
干支には興味がなくても、フランスの国鳥が雄鶏なので、この切手はフランス人の間で評判が良いようだった。私がシートを購入したとき、郵便局の窓口の女性が
「あなた、中国人?これ、結構人気なのよ。今年はLe coq(雄鶏)の年だから、いいことがありそうね!」
と声を掛けてくれたくらいだ。
窓口で素っ気ない対応しか受けたことがなかった私は、話し掛けられたことが嬉しかったのだが、つい、
「いえ、日本人です」
と生真面目に答えてしまった。いいことがありそうね、と言われたことに対してすぐに二の句を継ぎたかったのだが、
「あら、そうなの。良い1日を」
と速やかに会話を終了されてしまい、すごすごと郵便局を後にした覚えがある。
今年の干支ではないけれど、そして新年が明けてからだいぶ経ってしまったけれど、あのときの窓口の女性にも皆さんにも、いいことがありますように!