チョコはアートかシンプルか
この時期の私は、決意があっという間にフニャンと崩れ去っている軟弱者だ。チョコレートに猫という、私の推しベスト5にランクインするマイラブもののイベントがこの2月に集中しているのは非常に困る、お財布的に。今年は何とかセーブして、ヴァレンタインの催事で販売されているチョコは購入していない。猫の日限定グッズの抽選応募も見送った。それで気を緩めたというわけではないのだけれど、輸入食料品店とかコンビニで目に留まってしまったものをついついお買い上げ~、という状況に陥っている。
もっと強固な意志を持て!
崩れかけではあるものの、極力催事場などを覗かない程度には決意を保っていたので、最近流行のチョコレートにすっかり疎くなっている。ショコラホリックを自称している割に、情弱であるとは何とも嘆かわしい。以前このサイト内の『カカオへの取り組み』で取り上げたように、カカオの国際価格が高騰しているから、チョコレートの割合を減らせるような取り組み、例えば、焼き菓子の一部に使用するなどした商品が増えているというニュースは耳にした。確かに、カルディで購入した‟ショコラトリーキャメルエピュイ”の商品も、フィナンシェにしていたり、ナッツやフルーツをコーティングしたりしていた。
もし催事場に出向いたとしても、このカカオの価格高騰によって、私は見てるだけ~、になってしまったかも知れない。三越伊勢丹新宿で開催されているサロン・デュ・ショコラのニュースをちらっと見たけれど、ベルナシオンのショコラアソートが19,980円!私の好きなパレドールはタブレットで5,832円、ボンボンショコラ3つで3,564円だった。このサイト内の『スイーツ・ノスタルジー5~リヨンのチョコレート菓子~』でベルナシオンのチョコケーキなどの写真を掲載しているけれど、インターン当時で収入もなかった私が、ボンボンショコラを箱に詰めてもらい、ケーキを2つ購入しても、そこまでお財布に厳しいものではなかった(しかも、他のパティスリーやショコラトリーでも色々買っている)。現地購入ということを計算から除いたとしても、私にとって一流シェフのチョコレートは、昔のように気軽に買い求められる代物ではなくなっているようだ。
チョコレート自体については、年々凝ったフレーバーやデザインのチョコレートが注目されているように感じる。ヴァレンタインの時期は特に、赤やピンクに仕上げられたものが目立つ。ルビーチョコの発見は、このイベントでの商品開発に大いに貢献したのではないだろうか。第四のチョコレートのニュースが世界中を飛び交ったとき、私も興味と期待からいくつか購入してみたものの、期待外れというか想像通りというか、ビターとはやはり違った。世間では可愛らしい色合いで人気だと思うけれど、見栄えはしなくてもビターガナッシュのボンボンショコラのほうが好みである私としては、シンプルな商品の割合が減ってしまったら悲しくなってしまう。
これらの凝ったフレーバーやデザインのチョコレートは、アートショコラと呼ばれているのだろう。見た目は素朴でも味が複雑だとか、カラフルだったり繊細なデザインが描かれていて目にも美しいとか、嗜好品としての付加価値が高まった。
今はインスタの影響もあって、映えるアートショコラがずらずらずらり、こりゃ選ぶ方も大変、私だったら迷いまくってしまうだろうな、というくらい路面店にもネットにも並んでいる。楽天グルメ館では、日本人一流シェフの直筆サイン入り至極のショコラセレクションというものが販売されている。最近はシェフの推し活も一般的ということだから、サイン入りともなれば、こぞって買い求めたりするのかも知れない。ちなみに私は‟EDWARTパリ”のアルコールガナッシュを食べてみたかった(完売だった……)!
このサイト内の『ショコラホリック、チョコから目を背ける』で写真を載せたアテスウェイ・グラスエショコラのチョコレートは味もデザインもアートなものだったが、今年のヴァレンタイン商品の見た目は素朴寄り。ここ数日の間に完売してしまったものもあるけれど、オンラインショップで購入可能。かなり気にはなっているけれど、初志貫徹するのだ!
という決意を母に話していたら、百貨店でデジレーを購入したからお裾分けするわね、と連絡があった。母が出向いたときは並ばずに買えたそうだが、その後の様子は、聞くところによると連日90分待ちとなり、今週末を待たずに完売した商品もあるとのことだった。以前私が購入したときはそんな状態ではなかったような?それにしても、またまたお裾分けしてくれる母に感謝!
※2/11追記:下写真が母の購入したデジレー。

カカオ70%以上のチョコレートがどんどん姿を消したり、倍以上の値段になっている状況を把握するにつけ、カカオ分が多いシンプルなチョコレートは今後も減ってきてしまうのかな、と寂しくなってしまう。カカオ栽培が病害から立ち直り、生産が安定するまでは、消費者として応援できることをしていくしかないのだろう。代用品が色々と登場しているけれど、私はやっぱりビターチョコを推したい。
先日、カカオ含有量は70%以上ではなかったけれど、余計なものがあまり含まれていないチョコレートをスーパーで発見した。ポーランド製。私はかの地に1度だけ旅行したことがあり、そのとき購入したボンボンショコラが美味しかった!それはワイン樽のような形状をしていて、中にはアルコールが入っていた。私はウィスキーボンボンのように、ざらりとした砂糖分があまり好きではないので、これはどうなんだろう?と自宅用と会社へのお土産用と、数箱しか買ってこなかった。帰国後に食してみたら、このボンボンショコラは砂糖のジョリジョリ感がなかったので、もっと買っておけば良かった、と後悔したのだった。ポーランド製品は侮れない!



こんな風に書いていると、チョコレートが食べたくなってしまう。今まで購入したボンボンショコラの写真でも載せて、気を紛らわせるようにしよう~。
下の写真たち:こんなアートチョコを買っていたこともありました

















写真すぐ上の左:ピエール・マルコリーニのマロン味のチョコ。一口サイズながら味がぎゅっと詰まって濃厚でホクホクしていた。
写真すぐ上の右:フェリシモで購入したラムチョコ。とても美味しかったけれど、コスパと購入難易度で、ラミーに軍配が上がる……。
※2/11追記:母がデジレー以外でお裾分けしてくれた、シルビオ・ベッソーネのクネージ(洋酒を練り込んだチョコクリーム&刻みメレンゲ入り)。クネージは手ごねで形成しているということで、一つ一つ形や大きさが異なる。母は下写真の4種類(左上から時計回りにリモンチェッロ・マロングラッセ・ラム・アマレット)を購入しているが、もう1種類ある(グランマルニエ)。
このクネージのラムは、フェリシモのラムチョコやラミーを上回るふくよかさ!

