明日行ける(かも知れない)プチ旅行

ハロウィン目前のこの時期、渋谷近辺での混雑緩和の呼び掛けや、コンビニなどの営業休止を伝えるニュースを耳にする。
今年も大勢の人が集まるであろう都心から少し離れ、家族や友人とハロウィン+αを楽しみたいという人に、明日行ける(かも知れない)プチ旅行をご紹介。

今回ご紹介するのは、都心から1時間半ほどで自然もグルメも、そして温泉まで堪能できちゃう日帰り旅だ。
場所は、埼玉県・秩父地域。
西武鉄道の特急ラビューや、東武×秩父鉄道のプラチナルートを使うという方法もあるけれど、それじゃちょっとつまらない。熊谷駅発、秩父鉄道のSLパレオエクスプレスで最初から気持ちを上げて行こう。
熊谷ー三峰口を1日1往復、明日以降のSL運転日は11月までの土日祝日と、11/8・14・15。熊谷発は10:15なので、都内から熊谷へ向かう人でも余裕を持って現着できる。
SL乗車には、乗車区間分の乗車券(交通系ICカードなども利用可)と、SL指定席券(予約システム購入で1,000円、窓口購入で1,100円)またはSL自由席券(800円)が必要となる。予約は出発の30分前まで受け付けているので、空席があれば直前でも利用できる。
SL以外の秩父鉄道電車にも乗車する場合は、秩父鉄道全線が1日乗り放題の「秩父路遊々フリーきっぷ」(大人¥1,500、小児¥500)を購入するとちょっとお得。SLには、このフリーきっぷとSL指定席券またはSL自由席券で乗車が可能となる。
ちなみに、明日10/27(日)はSLハロウィンエクスプレスが運行。小学生以下のお子さんへはお菓子のプレゼントがあるそうだ。
実は私、かつてライターとして秩父旅を取材し、たまたまこの時期にSLへ乗車したことがある。車内はハロウィンの飾り付けがされていて、小さなお子さんだけでなく、ご年配の方も楽しそうにしていた(大人へお菓子のプレゼントはないけれど)。

熊谷駅を10:15に出発し、長瀞を目指す。到着は11:33予定で、途中の車窓からは山々や人口湖を臨むことができる。林家たい平師匠のガイドアナウンスもあるので、目にも耳にも飽きない。車内販売もあり、軽食や飲料(アルコールもあり)、オリジナルグッズなどを取り扱っている。SL弁当の注文は事前予約が必要となる。このお弁当は、時期によって色々なコラボ弁当が発売されているらしい。11月は紅葉シーズンなので、どんなお弁当が発売されるのかをチェックし、気になったら早めに予約しておくといいだろう。

長瀞駅に到着したら、まずは秩父三社のひとつである寳登山神社へ参拝。駅前からまっすぐに延びる大通りを歩いて15分ほどで到着する。青龍・白虎・朱雀・玄武の四神獣などの彫刻は色彩豊かで、特に拝殿の三頭の龍は見事。今年は辰年ということもあって、御利益がありそうだ。
山頂には奥宮があり、足に自信のある方はハイキングコースで、体力温存の方はロープウェイで目指すのが良さそう。このロープウェイは、早朝に雲海鑑賞便を運行している時期があり、明日以降だと、10/27・11/3・4・10の4日間。運行時間は6時~10時までは20分間隔、10時以降は15分間隔となっている。料金は大人片道700円・往復1,200円(小人は大人の半額)。

参拝後は秩父名物でお腹を満たそう。阿左美冷蔵のかき氷は、見た目はシンプル。氷はフワフワで、高さがあるのに崩れない。ここ数年のかき氷人気で、デコラティブなかき氷が次々と誕生しているけれど、阿左美冷蔵のかき氷は随分前に撮影したこの写真の頃からあまり変わっていない様子。この素朴な感じが、秩父の長閑で落ち着いた景観とマッチしているように思う。
また、秩父のB級グルメと言われているみそぽてとは、ジャガイモを天ぷらのように揚げ、甘辛いみそだれを掛けたもの。バターでもマヨでも塩辛でもなく、みたらしのような味付けでもジャガイモはイケる、と再認識。
鮎の炭火焼きを綺麗に並べて立てていた店前の‟秩父漁業協同組合”ののぼり。漁業組合は海だけに限った組合じゃないんだよね……とこちらも再認識。

食後の腹ごなしがしたい人は、ラフティング(5,000円~7,000円くらい・要予約)で急流を乗りこなしてみては?風景も楽しみたい場合は、ライン下りもあるので(AとBのコースがあり、それぞれ大人2,000円、繁忙期は2,200円、小人は大人の半額)、国の天然記念物・岩畳(岩が川に浸食されて畳のように広がっている地形)などをじっくり鑑賞してみよう。

そして1日の締めくくりは、日本人のオアシス、温泉へ。長瀞から3つめの皆野駅にある立ち寄り温泉「秩父温泉 満願の湯」で、疲労回復と心願成就(?)、両方叶えよう。
かつては皆野駅から無料送迎バスが運行していたけれど、現在はバスかタクシーを利用することになる。所要時間は15分程度。
営業時間は10時~21時(最終入館受付は20:30)で、土日祝日は大人(中学生以上)1,050円、子ども650円で1日利用できる。タオルはレンタルできるので、手ぶらで訪れることができるのはありがたい。
全国有数の高アルカリ湯で、神経痛や疲労回復に効用がある。露天風呂からは滝なども眺められるので、お湯と自然のヒーリングで身体が整っていくことを感じられる。
郷土料理や季節限定料理など、合わせて60種類以上も用意されているので、旅館気分であれこれ注文してしまいそう。私は取材時、湯上りの定番、コーヒー牛乳をいただいた。
食事の利用は11時~、ラストオーダーは20時。立ち寄り温泉だから、泊まれないのは残念~(帰りたくなくなる……)。

今年の秋旅行は、首都近郊でいかがでしょう?

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