ワインの持ち腐れ

今年もまたスルーしていたボジョレ・ヌーヴォー。今回はまったく何の情報も仕入れていない。今週末、日用品の買い出しに出て初めて新酒の時期だったことに気付くなんて、鈍感にも程がある。世情に疎い営業職は怠惰、物書きだったら筆を折れと言われても致し方ない。
いくらヌーヴォーワインを飲まないからって情報鈍麻すぎ、と自分自身に呆れて垂頭喪気し帰宅したら、世界のローカルチョコを載せたカタログがポストに入っていた。
情報が届くって、ありがたい……。

こうなったら(?)少し寝かせたワインでも、とワインセラー、もとい、シューズボックスを覗く。ヴィンテージなしのムートン・カデ・ルージュ。カンヌ映画祭のオフィシャルワインになっているものだ。これは早く飲んだ方がいいんだろうな。ほかには、2010年のフランス産赤ワインが2本と、フランス・イタリア・スペインのスパークリングワインが6本。飲むならスパークリングの方が先かしら?
私は一人でお酒を飲むことがほぼないので、これらのワインは来客があったら開けようと思って購入したものだ。もともと家を訪れる友人が少ないうえ、コロナ以降来客は母くらいなものだったので、ワインに限らず他の洋酒や日本酒の瓶も閉じられたままである。飲料として劣化しているようであれば、料理やお菓子に使えばいいのでは?ダメ?!
それから、自分の生まれ年ワインが3本。こちらは自分を労ってもいいんじゃないかと思えるようなことがあったら開けようと思って購入したけれど(自分で買ってるところが残念ですが)、いざ、今日でしょ!というときに急に怖気づいてしまい、結局寝かせたままにしている。保存から開けるまでの簡単な説明書きは商品に添えられていたものの、コルクをうまく開けられるかしら、注ぐとき澱が入ったらどうしよう、開けたあと飲み切るまではどのようにしておくべき?など、オールドヴィンテージの飲み方も知らない素人が調子に乗って買った顛末がこれである。専門店などで予備知識を習得して開けるか、詳しい人がいるところに持ち込んで開けてもらわないと、ずっとこのままな気がする……。まさに宝の持ち腐れ。ワインだから腐らないまでも、枯れてしまっては元も子もない!

購入した生まれ年ワインはこちら(今更隠すこともないのですが、ヴィンテージは消しています)。
写真左:ヴュー・リヴザルト ドメーヌ・サント・ジャクリーヌ(フランス・ラングドック) 赤 
生まれ年ワインとして初めて購入したもの。花やナッツのフレーバーは複雑かつ芳醇で、チョコレートなどに合うらしい。エチケットのカリグラフィーにも惹かれた。
写真中:バルベーラ カステッロ・ディ・モンテグロッソ(イタリア・ピエモンテ) 赤 
古酒としては信じられないほど安価なのに、類まれなる熟成を果たしたワインらしい。
写真右:リヴザルト ドメーヌ・ドゥ・ラ・フォゼイユ(フランス・ラングドック) 赤
同じリヴザルトでもドメーヌが異なるとどんな味なのだろうと興味が湧いて購入したもの。

リヴザルト2本を購入後に知ったことだが、私の生まれた年は、フランスワインが不作(特にボルドー)だったようだ。えっ、じゃあ何で出回っているの、不作な中でもかろうじて良いものができたということだったら、もっと値が張るのでは、これって中身だけ入れ替えたニセモノでは、エチケットも綺麗すぎるのでは、いやいや、不作だったのは通常のワインで、酒精強化ワインは大丈夫なのでは、などと一通り(喜)怒哀楽したのだった(真偽のほどは分からないけれど)。
生まれ年のワインについて調べていくうち、イタリアは出来が良かったものもあると知り、それなら、と購入したのがバルベーラだ。お値段数千円。古酒なのにどうしてこんなに手頃なのかしら、というのは素人の考えなのだろうか?
いずれにしても、飲んでみないことには感想も書けないので、開けられる状態にワインも自分も(あるいは他の場所に持ち込むためにも)整えておかねば。待っていても勝手に整ったりしないのよ、行動まで愚鈍になってはダメ!と、力を込めてこの文を打っている。

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