フランスの日常生活~お部屋拝見~

モノが増えていけない。何でも後生大事に取っておいたところで、使わないのだったら意味がない。食器など、友人を招く前提でペアもしくは偶数で揃えてしまったが、使用頻度は年にほんの数回、コロナ禍ではゼロだった。モノとお別れするときの基準が使用頻度だとすると、これらは確実にオサラバ対象なのだろう。気に入って購入したものだから、人を招いたときだけとはいわずに普段から使って、気分を上げていくかな~。

それにしても、フランス人のお宅は素敵だったな、と改めて感心する。ワンちゃんと食器を同じくしていたヴァイキング家族を除いて、どのご家庭も4S(整理・整頓・清掃・清潔)が行き届いていて、参考にしたいことばかりだった。
どんな感じだったか、私が拝見してきたフランス人のお部屋を今回ご紹介。
まずは、ホームステイで使わせていただいた一室。実家を離れた大学生のお嬢さんが使っていた部屋で、ベネチアのマスクやカラフルなコーン飾りが可愛らしい。対照的に、シーツやクッションが寒色なので、ごちゃごちゃした感じはなく、寛いで過ごせた。

こちらもホームステイで使わせていただいた一室。代々使われてきたベビーベッドにクッションを敷いて、椅子のようにしている。家具や人形に年季が入っており、長く大事に使われてきたことが想像できる。全体的に落ち着いた雰囲気で、ベッドサイドのチェストとランプの上に飾られた月と星のオブジェは、キャンドルホルダーになっている。

友人宅の窓際。最初のお部屋と同様、こちらにもコーン飾りがあるけれど、色が統一されているのですっきりしている。間の羽根飾りが軽さや柔らかさを演出している。2重カーテンは一つを縛ることによって重くならないし、華やかにもなる。寒暖色のコントラストは、夏も冬も楽しめる。

こちらはラシェル宅。ご主人のローランドが作った壁収納。小さなドアとか引き出しとか、小人の家のようにメルヘンチックなのに、上部の観音開きの扉を開くとテレビが。ローランドは他にも色々ご自宅の家具を器用に製作(これは制作といってもいいと思う!)していて、どれも温かみがあり、実用と装飾を兼ね備えていた。

友人宅のキッチン。フランスのキッチンはタイル張りになっているところが多いように思う。この写真のように、メモとか絵葉書とかを紐につけたピンで飾る人も多い。コロンとした形とレトロな色みのカフェメーカーが、キッチンを個性的にしている。

ニコのバスルーム。日本人でも狭そうなのに、なぜフランスの住居でこのサイズの浴槽?!ということをひとまず忘れてしまうほど、置かれたモンステラとアイビーのインパクトが強い。バスルーム横のドレッサーも、湿気のある場所に木製品を置いて大丈夫?という心配より先に、蘭とドライフラワーに目が行く。ニコはときどきこのドライフラワーを湯舟に浮かべるらしい。私よりはるかに女子力が高い……。


ちなみに、ニコのマンションの階段はこんな感じ(アンモナイトではありません)。ニコの部屋は最上階だったから、上り切る頃には目がグルグルだった。

最後は暖炉のあるお部屋。マントルピースのあるタイプ、本体はストーブのようになっていて煙だけ壁内を通るタイプなど、どれも部屋にあると重厚感が増すだけでなくノスタルジックな気分にさせられる。どのご家庭でも「お手入れが大変だけどね」とおっしゃっていたから、憧れだけでしつらえるのはキケン~。

こんな素敵なお部屋を紹介した後だと大変はばかられるが、インターン期間中に独り暮らしをした部屋(家)についてもご紹介。取ってつけた感が否めないところや垢抜けていないところは、どうかご容赦を!
洗面台をちょこっと飾り付け。小鳥のオブジェをいただいたので、チョコレートのパッケージに添えられていたお花とかリボンを一緒に。

気に入ったポストカードなどを壁に貼り、床には演劇祭後に取ってきたポスターを。展示品の配置を決めるために仮置きしているギャラリーみたいだ。

机周りには猫写真(カレンダーの写真部分を切り抜いた)。机の上はモノが多いので目隠しさせていただきます。この部屋には本棚的なものや収納がありません。床への直置きはしたくないので、何でも机の上に乗せています。言い訳です。

キッチンの食器棚上のスペース。左下はイモーテル。一緒に置いてあるバラは強すぎずふわっと香る品種で、ドライフラワーになっても香りを留めていた。外国のビール瓶は一輪挿しにしていたっけ。自分で撮影しておいて何ですが、どことなくお月見感がするのは私だけでしょうか……?

食卓と玄関。テーブルクロスはもともと備わっていたもの。灯りが暗いので、ガラスのキャンドルホルダーを置いていた。通りから見えるのが嫌で、窓に申し訳程度にカフェカーテンを付けていたけれど、あまり目隠しになっていなかったような気がする。写真を見るまで忘れていたことが1つ。私、何かの鉢植えを買っていたみたいだ。これは何だったっけ?ニコのバスルームみたいに、おっきな観葉植物でもあったら印象も変わったと思うけれど、何とも冴えない。

フランスの家には食器などが独り分しかなかった(家具付きステュディオ)ものの、人は招いていたし、ユキさんが泊まったりもした。机周り以外はまだすっきりしていたんじゃないだろうか。見栄えがいいとは言えないけれど。現在の家で増えてしまったモノを見ながら、人を招く前提で食器を揃えたのだったら、いつでも人を招けるような4Sの家にしておかないとな、フランス人を見習わなきゃ!と改めて反省しているところである。

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