ガレット・デ・ロワ

フランスでは1月6日のEpiphanie(エピファニー・キリスト生誕を祝う公現祭の祝日)にガレット・デ・ロワと呼ばれるお菓子を食べます。
とはいえ、1月中はいつでもこのお菓子を目にしたり食したりする機会があり、私もインターンをしていた高校やホームステイ先・学校の友人に招かれた時などに頂きました。

日本でも目にすることが多くなってきた、パイ生地にアーモンドクリームの入ったタイプは主に北フランスの形状で、私が滞在していた南フランスの学校で頂いたのは、ブリオッシュ生地を円形に焼いたもの(ホテルブレッドのように6か所ほどが丸く盛り上がっている)にレモンピールが入ったシンプルなものでした。

どちらの形状でも、中にはfeve(フェーヴ)と呼ばれる陶器の人形などが入っていて、金紙の王冠が乗せられた状態で売られています。
ブリオッシュタイプは、アンジェリカ(ハーブの一種)やチェリー・レモンピールなど砂糖漬けのフルーツなどが練りこまれていると、宝石のような彩りで王冠のお菓子らしくなります。

ホームステイ先では、パイ生地タイプを頂きましたが、その際の様子をちょっとご紹介します。


マダムがガレットを切り分けている最中、末娘が目隠しをして待機。人数分にカットされたのち、末娘が誰にどれを取り分けるか決めました。
目隠しをするのは、切り分けている最中に万が一フェーヴが見えてしまっても、取り分ける人に見えなければ公平だから、とのこと(一般的に、取り分ける人は家族の年少者が選ばれるようです)。
みんなでガレットを頂くなか、三女がフェーヴを発見!
私が日本で聞いていた話では、フェーヴに当たった人は、その場にいる誰か1人に、自分の願い事をきいてもらえるというものでした。
でも、ステイ先では幸運のおすそ分けをする相手を決めるというもので、女性の場合は男性を選ぶらしく、その場にいた男性はムッシューと長男。お父さんを選ぶかと思いきや、弟を選んだので、ムッシューはちょっとガッカリしていたようでした。
三女と長男は2組あった金紙の王冠を被り、向かい合って左腕を組みました。そこになみなみと注がれた飲み物を家族が手渡します。その後、お互いに飲み物を飲むのですが、一気に飲み干せたら2人ともその年1年は幸運になるのだそう。
周囲の人は2人を笑わせるような事を言い、うまく飲めないようにします(幸運の邪魔をするような行為にはちょっと気が引けますが、伝統ということで……)。
あとちょっと!というところで、長男が誰かの言葉に反応し、飲み物を吹いてしまいました。三女もつられて飲み干せず。
……ってことは、2人とも幸せになれないの?!

なんてことを気にしていたのは私くらいで、家族はみんな楽しんでいたし、幸せそうでした。
1年の始まりに、フェーヴが当たっても当たらなくても、皆さん幸せになれますように……!

Follow me!

ギャラリー

前の記事

ギャラリー