この切手がステキ!~フランスそこかしこ~

普段から土曜日が休みの人にとって、今年は連休が少なくなる年だ。建国記念日と昭和の日、そして昨日の秋分の日が土曜と重なり、いつもより働いている気分になる。たった3日なのだけれど。例年だと9月中旬と下旬に小連休があり、以前に勤めていた会社では、夏休みが重ならないよう8月からずらしてこの時期に家族旅行を計画する社員もいた。今年は、コロナ明けで遠出をしたくなる人たちが大勢いるであろうに、そんな心境に水を差すカレンダー周期だ。

かつてフランス人から、
「日本は祝日が多いからちょこちょこ休めていいよね」
と言われたことがあった。いやいや、年に5週間付与される有休休暇の消化率がほぼ100%の国が羨ましいよ、という言葉が当時は出てこなかったので、私は相槌を打つでもなく肩をすくめただけだった。フランス人が夏のヴァカンスにかける思いは日本人の比ではなく、旅行先選びから地道な倹約生活などを見聞きするにつけ、その熱量に最初は圧倒されたものだ。7月~8月に全国民がヴァカンスを取得するということは、その熱量のまま移動してきたらどれだけあてられてしまうだろう?と、日本のお盆や連休時期の人いきれを想像し、私はちょっとげんなりした。そんな心配をよそに、私が人の熱にあてられたり動きにのまれることがなかったのは、ゾーンで休暇期間がずれているからとか、日本との人口比があるからといった理由だけではないように思う。長期休暇が人生のサイクルに組み込まれている国民は、過ごし方も堂に入って、平然として見えた。

地続きのヨーロッパにおいて、フランス人もヴァカンスを海外で過ごすことがそう珍しくないようだけれど、国内そこかしこの都市の人気も相変わらずのようだ。休暇明けに、自分たちがどのように過ごしたかを競うように話す彼らにとって、直接話ができない相手には、滞在先の都市の切手を貼って手紙を出すこともままあるらしい。
というわけで、今回はフランス各地を取り上げている切手をご紹介。手紙に書き記した景観や特産の切手を貼っておけば、送る相手も想像しやすいし、喜んでもらえそう。ご当地切手があるかどうかは、滞在先の郵便局やタバコ屋さんで聞いてみると教えてもらえる。
横長のNANCYの切手は枠外にも図があったりするし、シート全体の構図があってこそ映える切手もあるので、全体を見てもらいたい!というときには、お土産として手紙と一緒にシートを送るのもアリかな?

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