ある日、引越し一苦労~現在進行中~

引越しを数日後に控え、段ボールに収めるべきものは一通り詰め込んだ。合計22箱。
なんだ、一人暮らしの平均よりは多めだけれど、当初予想していた50箱というのは大袈裟じゃないか、と思われた方がいるかも知れない。
22箱というのは、収める‟べき”モノが入っている数である。‟べき”とは、引越し業者さんに運んでいただきたい、つまりは自分では重くて運べない代物のことで、このほかに自力で何とかしようとしているモノが多数存在している。

自分の持ち物を改めて整理してみると、何と言ってもダントツで紙モノが多い。1枚1枚はあんなに薄っぺらいくせに、束になると凶器にもなり得る重量。私も自分の腰を痛めつけられている最中である。今回、引越しを機にだいぶ処分したのだけれど、それでもなお、今回の荷物の約1/3となる8箱を占めている。
私はまだまだアナログな人間で、数年前まで記事や原稿を手書きしていた。もちろん、PCも併用していたけれど、縦のタイピングがあまり好きではなく、縦書きのときは自筆にすることが多かった。それらはデータとして残っていないため、スクールや出版社から赤入れして戻されたものを、私は後生大事に保管していたのだ。
今まで見返すこともなかったのだから捨ててしまえばいいのにと思うのだが、他者の指摘は、時間が経ってからも再度気付きをくれたり、自分を改めたりする契機となることがある。
……なんてことは定期的に見返す人が言うことであって、私の場合は、一気に捨てる勇気がないだけである。
『ある日、フランスでクワドヌフ?』の原稿はデータだったが、出版社の担当者が初稿に赤入れしたものを紙に打ち出してくれていたので、今まで保管していた。こちらはデータもあるし、初稿を取っておこうなんて、大作家にでもなったつもりか!と自分がちょっと恥ずかしくなり、お別れすることにした。
本や原稿以外の紙モノで今回オサラバしたのは、給与明細。実は新卒のときからずっと取ってあった。昔、何かのニュース番組で、年金を誤った計算で支給されていた男性が、給与明細を保管していたことで、正しい年金額に訂正してもらえた、と報じたことがあった。それを見ていた学生時代の私は、給与明細、捨ててなるものか!と心に決め、今まで実践してきたわけである。
とはいえ、現在勤めている会社は紙じゃなくデータで明細が出ているし、年金計算も滅多なことでは間違えないであろう(であって欲しい!)との思いから、ここで捨てるか、と決意した。実家に残っている分はともかく、今手元にある分は処分してしまえ、と十数年分にさよ~ならしたわけである。
自分でも保管の良さ(?)に驚いたのは、前回(数年前)引越したときの見積書や領収書が出てきたこと。こんなものを取っておくから、モノが増える一方なんだよ!と思う反面、前回の方が費用を抑えられたと思っていたけれど、今回の方が僅かだが安い!(同じ業者さんに依頼した)と気付いたときの滑稽さ。片付けにメンタルをやられそうになっていたので、ほんの一瞬気持ちが和んだ。
そんな風に残す・捨てるを迷いながら、何とか8箱。一人暮らしで紙モノが荷物の1/3って、多いの?普通?

私が捨てるのを迷うものは他にもある。
海外旅行や留学・インターンで少しずつ持ち帰ってきたものが、どうにも手放せないのである。
これはあのときの、これはあの場所で、などと思い出に浸ってしまい、やっぱり持って行こうと段ボールに入れてしまうのだ。
モノに思い出を託してはいけない!
記憶が薄れたとしても、写真に収めてきたのだから、それを見ればいいでしょう!!
その写真にしても、記録媒体(CDとか)の数がそれなりにあるから、荷物が劇的に減るとは言えないのである。

そんなこんなで22箱に到達したわけなのだが。
洋服と靴が入っていません!
あと、日々の食事で使用しているもの、食器とか調味料とか器具とかも!!
これらは自力で運ぼう、と、タクシーアプリを検索中。
初回クーポンとか友達紹介クーポンとかあって助かるわ~、何回運べるかしら(それより持って行くものを減らした方が……)?

Follow me!