猫話~人になったニャンズ~
先日、カフェ・ミミオーナーの大島さん&ナタリーさんご夫妻から、chatGPTで擬人化した愛猫ちゃんたちの画像を見せてもらった。
ご夫妻は2匹の雄猫を飼われていて、1匹がシルバータビー、もう1匹が白黒のハチワレである。前回猫ちゃんたちの写真を拝見したときは、まだ小さな子猫だった。だから、
「こんなに大きくなったんですよ」
と大島さんから画像を見せられた際、私は一瞬、猫のことではなく彼らの息子さんとそのお友達かと勘違いしてしまった。
私は息子さんをこちらのカフェで1回だけちらっと見かけたことがあり、イケメンなうえに笑顔を絶やさない様子から、誰からも好かれそうだという印象を持った。そのため、画像の男の子たちのうち1人が人懐っこい笑顔を浮かべていたので、あれ、息子さんかな?と思ってしまったのだ。しかし、息子さんってこんな雰囲気だったっけ、それにもう20歳を過ぎているはずなのに、これは高校生くらいに見えるなぁ、としっくりせず、首をかしげていた。そうしたら、猫ちゃんたちの写真を生成AIによって擬人化したものです、と種明かしされたというわけである。
そうだよね、違うよね。息子さんですか?とか、口に出さなくて良かった!
「この写真がこうなったんですよ」
画像の元となった猫ちゃんたちの写真を見せてもらったところ、すっかり成猫になっていた。
「まだ子猫だと思っていたのに」
「いやいや、もうすっかり大人と同じ大きさですよ」
確か2匹は1歳かそこらだから、人間だと高校生~大学生といったところだろう。擬人化された画像も年代を考慮しているというわけだ。
ご夫妻から伺った話では、2匹は兄弟で、対照的な性格の持ち主ということだった。シルバータビーの子はヤンチャ系で新しいことにも興味津々、元気いっぱい家の中を走り回っているそうだ。一方、ハチワレの子は慎重派で、思慮深く観察して動くタイプらしかった。
生成された画像では、2匹とも白人男性だった。シルバータビーの子は栗色の巻き毛で、柄の中袖Tシャツを着て耳にはイヤホン、踊るように手を広げ、いたずらっぽく笑っていた。そしてハチワレの子は分け目が整った黒髪で、ボトルネックの黒い長袖セーターを着て眼鏡をかけ、腕を組み考え事をするかのように佇んでいた。
ご夫妻から伺っていた2匹の性格を見事に反映していた画像に、私はすっかり魅了されてしまった。
機械モノにはもともと疎いうえ、生成AIなどは使わないと生活できない程度まで普及してから手を出せばいいや、と後ろ向きだった私。会社でcopilotの研修を受けたときも、仕事だからやってみるけれど、覚えたほうがいいの、コレ?!といった感覚で、いまだにほとんど使用していない。
そんな私が、我が家のニャンズも擬人化してみたい!と、chatGPTを活用してみることにしたのである。
無料版に会員登録して、さっそく長男のハナの写真をアップ。コマンドを入力する操作は、copilotの研修でもやったから、何となくわかる。それなのに、‟写真の猫を擬人化してください”というたった一文を打ったところで誤ってenterを押してしまったものだから、出来上がってきた画像を見て、私はかなりのショックを受けた。
額が後退したラテン系の黒髪男性で、不精髭を生やし、仏頂面をしていた。
確かに、写真のハナは貫禄が出てきた年齢だったけれど、それにしてもさぁ~!
大島ご夫妻の画像のように、ハナも可愛い男の子に仕上がってくることを期待してしまっていた。
……これだったら擬人化しないほうが良かったな。
やっぱり私は、機械モノには手を出さないほうがいいのだ。
この日は落ち込んでしまって、それ以上画像生成はしなかった。
今まで私がやってきたことで、期待通りにならないことなんて、数え切れないくらい起こってきたじゃないか。
と、日が改まったら割り切った気持ちになり、再度chatGPTに挑戦してみることにした。そう思った矢先に気付いたのは、私は我が家のニャンズの全身像とか正面写真をあまり撮影していなかったんだな、ということ。横向きとか後ろ姿のほか、寝姿とか変顔とか、毛づくろいなどで一心不乱になっている写真が多い。
歳を重ねても子どものように思っているニャンズを、ヘソ天しているおばちゃんとかつま先を舐めてるオヤジなどにされてしまったら、もう二度と生成AIになど手を出すか!と逆ギレしてしまいそうだ。
今度は詳細なコマンドを入力するようにしよう!そのために、何か、使えそうな写真はあるだろうか?と探してみたところ、長男のハナと末娘のブランがお互いイカ耳をして向かい合っている写真に目が留まった。
イカ耳の猫は、擬人化するとどんな感じになるのだろう?
そこで、下の画像をアップし、以下のようなコマンドを入力してみた。
‟写真の猫を擬人化してください。左の猫は高校生くらいの金髪女性に、右の猫は大学生くらいの髭のない男性にしてください。”

よし、これだったら先日のように、くたびれた中年男性が生成されることはないだろう。
そうやって出来上がった画像がこちら↓

写真ではブランもハナもイカ耳をしているけれど、ブランは不機嫌顔で、ハナはたじろいでいる顔で生成されてきた。確かに、我が家のニャンズの力関係では、ブランが最恐・ハナは気のいい兄貴といったところだから、性格が表れている!
顔とは対照的に、2人の手が猫手で丸まっているところも、間が抜けていて面白い。
イカ耳ニャンズを擬人化するとこんな風になるんだ、chatGPT、やればできるじゃないか(前回は自分のコマンドが悪かっただけなので、完全な八つ当たり)と、少し生成AIを見直したところである。
※その後、調子に乗ってメグとサスケも生成した
メグの場合:高校生くらいの女性で栗色の髪に笑顔、というコマンドで生成された画像。太眉にくっきりアイライン、ちょっと上向きな鼻など、特徴を捉えている!


サスケの場合:高校生くらいで口角をちょっと上げる程度に笑う髭のない男性、というコマンドで生成された画像。目力、強っ!


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イカ耳ニャンズが人だったら|s.nitou